
昨日の定休日、私は映画三昧でした。
とはゆうても、自宅に篭ってDVDやら録画してたやつとか観てただけなんですが。
雨降ってたし、こんな休日もええもんです。
ダイエーで6本パックの缶ビール買おてきて、
夕方から観始めたら、まぁ2〜3本飲めるやろと。
結局夜中まで立て続けに鑑賞。
なかでも印象に残ったんは”アンジェラの灰”ゆうアイルランドの映画。
今、100年に一度の不況とかゆわれてますけど、
この映画、ほんま悲惨です。
始まりは1930年代のニューヨーク。
5人のちっちゃい子供がいてる貧しいアイルランド移民の家族が、
貧しいがために末娘を亡くして、
「もうこらアカン、故郷に帰ろ」ゆうとこからはじまります。
で、アイルランド西部のリムリックゆうとこに帰ってくるわけですが、
劣悪な環境で更に2人の子供亡くします。
始まって30分ほどで家族が3人減るんですよ。
観てられへんわと思いきや、ここからグイグイ画面に引き込まれるんですが。
ストーリーはさておき、
この一家のお父さん、こいつがアカンタレでして、
失業中やのに酒のんで酔っ払って帰ってきよる。
ある組織‥‥IRAなんですが、このお父さんも元IRAやそうで、
幹部にお金、まぁ酒代なんですが用立ててもらいに行ったら、
「ギネス家を儲けさせる金なんかあらへん」ゆわれます。
酒代=ギネス家を儲けさせる金なわけですから、
アイルランドでは国民的な酒ゆうのがわかります。
パブのシーンがけっこう出てくるんですが、みんなギネス飲んではる。
今とは抽出システムがちゃいますが、実に美味そう。
自分が今キリンを手にしてんのをちょっと後悔しながら観てました。
この”アンジェラの灰”、
この一家の長男の視点で進行していきます。
アイルランドのシャノン川流域の気候風土、
カトリックとプロテスタントの確執、
英国とアイルランドの確執、
失業者問題、
当時のアイルランドが抱えてた問題が、どおゆうわけかこの少年に次々と降りかかってきよる。
1つ前の100年に一度の不況を、
問題山積みの一家の長男が、子供ながらに前向きに生きてる姿が、
ほんま印象的でした。
次の世紀に、ユーラシア大陸を挟んだ反対側の島国で、
前世紀の悲惨な一家の前向きな少年の映画を観ながらビール飲んでるおっちゃんは、
ちょっとチカラをもらったような気がしました。
気がつけば、6本パックのビールが全部カラになってましたけど。
EMILIANO